本田圭祐と錦織圭の英語スピーチを分析する

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本田圭祐~2014年1月8日:ACミラン入団会見

I just asked my ‘Little Honda’ in my heart, “Which club do you want to play?” I asked him. He answered, “I want to play AC Milan.”
自分の中の”リトル・ホンダ”に、どのチームでプレーしたいか聞いてみたんだ。そうしたら「ACミランでプレーしたい」と答えが返ってきた。

<管理人による添削とコメント>
I just asked my ‘Little Honda’ in my heart, “Which club do you want to play for?” I asked him. He answered, “I want to play for AC Milan.”
「play」の後に前置詞がついていないのは文法的には大きな誤り。「~でプレーする」は「play for ~」。「~で働く」が「work for ~」なのと同じ要領です。しかし、そんな文法的な間違いもかき消してしまうくらい、ユーモア溢れる「リトル・ホンダ」のくだりはお見事!「I just asked ~」も「聞いてみた」というニュアンスが出ていて、こなれて聞こえます。

I never meet a samurai. So I don’t know that is true, but I think Japanese men never give up and strong mentality, and we have good discipline.
サムライと会ったことがないので、それが真実かどうかは分からないけれど、日本男児は決して諦めない。精神力も強く、自制心もある。

<管理人による添削とコメント>
I have never met a samurai. So I don’t know if that is true, but I think Japanese men never give up, have a strong mentality, and we have good discipline.
現在形は「現在の習慣」を現すので、「I never meet a samurai.」では「侍と会う習慣がない」になってしまいます。「真実かどうか分からない」と言いたいはずなので、名詞節を導く「if」が必要です。「諦めない」「精神力が強い」「自制心がある」と3つの事柄があるので、同じ形に揃えて「A, B and C」の表現を使うのが綺麗でしょう。しかし、このコメントは「サムライ魂とは何?」という質問に対しての答えであって、予め用意したコメントではないので、これだけ当意即妙な切り返しができるのは十分素晴らしいと思います。

錦織圭~2014年9月6日:USオープンでジョコビッチを破った試合後のインタビュー

I don’t know what’s going on. You know, I was a little bit tired. Specifically it was my first semi-final in the grand slam, and… but it’s just amazing, an amazing feeling, you know, beating No.1 player.
何が起こっているかよく分かりません。ちょっと疲れていますが。特に、四大大会で初めての準決勝でしたし…でも、ナンバー1選手に勝てるなんて素晴らしい気持ちです。

<管理人による添削とコメント>
インタビュー開始直後でまだ興奮冷めやらぬ状態のはずなのに、特に文法の誤りもなく、ケチのつけようがありません。”It‘s an amazing feeling beating No.1 player.」は形式主語Itの構文で、真主語が動名詞の”Beating”以下。不定詞の”To beat~”ではなく動名詞の”Beating”をチョイスしたところに「今ついさっき試合が終わった」臨場感が現れています。(※この動名詞の用法については、「ハートで感じる英文法」(こちらのページで紹介)で「臨場感」として詳しく説明されています。)
「I don’t know what’s going on.」というこなれた表現や「an amazing feeling」の冠詞を忘れないことも素晴らしい!

I guessed I have to play all matches. I hope I can recover well for the final.
フルセットやることになるのかと思いました。決勝までに回復できればと思います。

<管理人による添削とコメント>
I guessed I had to play all matches. I’ll try to recover well for the final.
“have to”は時制の一致の誤り。これは分かっているのに管理人もよくやってしまいます!
“I hope I can ~”は文法的には全く誤っていませんが、「hope」という動詞は、本来「起こって欲しいことがあるけれど、起こるかどうかわからなくて、且つそれについて何もできない状況」で使うべきものです。よって、”I hope I can recover ~”では、”recover”する自信がないように聞こえてしまうので、プロスポーツ選手としてはあまりふさわしくない表現です。もう少し自分の意志を前面に出し、”I’ll try to recover ~”や”I’m going to recover ~”としたほうがよいでしょう。

He started to play much better, very consistent, very aggressive.
彼(ジョコビッチ)は動きがよくなって、一貫性もあって攻撃的でした。

<管理人による添削とコメント>
これは文法マニアの管理人としては興味深い表現です。ここでの”play”は第一文型(SV)を取る動詞なので、”He played better“のように副詞の”better”が来るのは分かりやすいのですが、”He played consistent.”や”He played aggressive.”のように、playの後に形容詞(=補語(C))があることに注目してください。実はこれは文法的に正しい表現で、文法書では「He was born rich.」や 「She married young.」のような例文で紹介される「擬似補語」または「準補語」と呼ばれる用法です。これは「He was rich when he was born.」という書き換えが成り立つのが特徴で、錦織選手の答えも「He was consistent when he played.」と書き換えることができます。

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管理人プロフィール

1972年生まれ。
学生時代は塾・予備校で5年間英語講師を務め受験英語に精通するも、英会話はからっきし。
2007年、35歳にして英会話習得のために6ヶ月のフィリピン留学を敢行。
帰国後は外資系IT企業に転職。
2015年の第203回TOEICでは935点を取得しました。
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